スコットランド民謡 スカイボートソング -The Skye Boat Song

skye boat song

スコットランド民謡というと、どのような曲を思い出しますか?

『蛍の光』、『マイ・ボニー』、『故郷の空』、あとは曲名を知らなくても、曲を聞けば、あっこれ知ってる~!というのも多いのではないでしょうか。

そんな身近なスコットランド民謡、スカイ島にまつわるものもあるんです。その名は『スカイボートソング - The Skye Boat Song』。ドラマ『アウトランダー』のテーマ曲として使われています。

スカイ島の美しくも荒々しくて厳しい自然と、この旋律はとてもマッチしていて、多くの人に愛されている歌です。

この曲はある出来事がモデルになっている

さて、この曲の歌詞は18世紀に起こったある歴史上の出来事を元に書かれています。

ざっくり、どんな出来事だったかというと、

スコットランドとイングランドを統治してきたスチュワート王朝、その王の座が奪われたため、奪回すべく、スチュワート家の一族、チャーリーが政府軍に対し反乱を起こす。しかしその戦いに敗れたチャーリーはその首に懸賞金がかけられ、追われる身に。

その逃亡を助けたのが、フローラという女性。チャーリーをフローラの召使として女装させ、船で一緒にスカイ島へ渡り、チャーリーが敵の手に落ちるのを防いだ、というお話です。

歌詞は現在2パターンありますが、オリジナルはボルトンによって書かれました。その歌詞の中に『フローラ』という名前が出てきますが、それがこのヒロイン、フローラなのです。

別のパターンの歌詞はスティーブンソンによって書かれ、ちょっと歌詞は変えられていますけど、このアウトランダーで使われているものになります。

曲のリズムはボート漕ぎから?

この曲はアン・マクラウドによって書かれました。彼女がスカイ島を船で移動していた際、櫓をこぐ人々が歌っていた曲を耳にしました。その時の記憶に残っていた曲の断片を集めたのがこの曲だと言われています。

この曲のゆったり流れるようなテンポは、ボートをこぐリズムから来ているのですね。子守歌としてもよく歌われているのだそうですが、理由がよく分かりますね。

一度聞くと頭から離れない、なかなかクセになる歌です(^^)